kintoneで同じアプリの別レコードを検索して値を取得する方法(無料)

案件管理アプリで同じ取引先の案件を2件目以降登録するとき、取引先名や担当者名をまた手入力するのは 二度手間ですし、表記ゆれの原因にもなります。kintone標準の「ルックアップフィールド」は参照先を 別アプリにしか設定できないため、こうした「同一アプリ内での参照」には使えません。この記事では、 無料プラグインで同一アプリ内の他レコードを検索し、値を自動転記する方法を、実際の設定画面と 検索結果つきで解説します。

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執筆者: 羽鳥達郎(合同会社Pons) / kintoneアプリデザインスペシャリスト・基本情報技術者・cybozuオフィシャルパートナー ※本サイトで配布するプラグインは、サイボウズ株式会社のオフィシャルプロダクトではありません。

こんな方におすすめ

kintone標準機能ではどこまでできるか

kintone標準の「ルックアップフィールド」は、参照先を別アプリにしか設定できません。 「同じアプリの中にある、条件に一致する別のレコード」を検索して値を引く、という使い方には対応して いません。標準機能で近いことをしようとすると、取引先コードごとに専用のマスタアプリを新規に作り、 そちらへルックアップする構成に作り替える必要があり、既存アプリの改修コストがかかります。

JavaScript自作・他社プラグインとの比較、なぜGovAppsプラグインか

「同一アプリ内の別レコードを検索して値を転記する」機能を用意する方法は、大きく4つあります。 それぞれの向き不向きをまとめました。

方法向いている場合注意点
マスタアプリを新設して標準ルックアップマスタデータの管理主体を明確に分けたい場合アプリを新規に作り、既存データを移行する手間がかかる
JavaScriptを自作する社内に開発者がいて、独自の検索条件・UIが必要な場合同一アプリへのREST検索・複数件ヒット時のUI・自己参照の除外などを自前で実装・保守する必要がある
有料の他社プラグイン予算があり、手厚いサポートを求める場合月額課金が発生する。ソースコードが非公開で、外部通信の有無を利用者側で確認しにくいことが多い
GovAppsプラグイン(このプラグイン)無料で試したい、社内・庁内でセキュリティを確認してから導入したい場合検索先キーフィールドは部分一致(LIKE)対応の文字列(1行)・リンクのみ選択可

GovAppsのプラグインはすべて無料・広告なしで、追加課金なしで使い続けられます。 ソースコードはGitHubで全公開しているオープンソースなので、 「本当に外部と通信していないか」を自治体・企業のセキュリティ担当者自身の目で確認できます (このプラグインも個別ページにセキュリティレビュー結果を掲載しています)。

セルフルックアッププラグインでの実現方法

セルフルックアッププラグインは、検索先・自レコードのキー フィールド、フィールドマッピングなどを設定行として登録するだけです。今回は「案件名」「取引先コード」 「取引先名」「担当者名」を持つ案件管理アプリで設定しました。

  1. ①検索先のキーフィールド・②自レコードの検索キーとなるフィールドを選ぶ
    どちらも「取引先コード」を選びました。同一アプリなので、検索先・自レコード側で同じフィールド コードを指定できます。
  2. ④フィールドマッピングを追加する
    「取引先名→取引先名」「担当者名→担当者名」の2件を追加しました。一致したレコードのこれらの値が、 自レコードの同名フィールドへコピーされます。
  3. ⑥ルックアップボタンを設置するスペースフィールドを選び、保存してアプリを更新する
    保存しただけではプレビュー状態のため、必ず「アプリを更新」まで行います。
セルフルックアッププラグインの設定画面。検索先のキーフィールド・自レコードの検索キーとなるフィールドをともに「取引先コード」、フィールドマッピングに「取引先名→取引先名」「担当者名→担当者名」、ボタン設置スペースを設定した状態のスクリーンショット。

実行結果: ボタン1つで過去レコードの値を転記できる

あらかじめ「〇〇市 道路工事(第1期)」(取引先コード: T001、取引先名: 株式会社サンプル建設、 担当者名: 山田太郎)というレコードを登録しておきます。同じ取引先の2件目の案件 「〇〇市 道路工事(第2期)」を新規登録する際、取引先コードに「T001」と入力してボタンを押すと、 一致したレコードの内容を確認するモーダルが表示されます。1件しかヒットしない場合も 自動で即時反映されることはなく、必ず内容を確認してから選択します。

レコード追加画面でルックアップボタンを押した直後のモーダル。「1件のレコードが見つかりました。反映するレコードを選択してください。」というメッセージとともに「取引先名: 株式会社サンプル建設 / 担当者名: 山田太郎」の候補が1件表示されている状態のスクリーンショット。

候補をクリックすると、取引先名・担当者名のフィールドに値が反映されます。そのまま保存すると、 手入力なしで取引先名・担当者名が転記された状態でレコードが登録されます。

保存後のレコード詳細画面。案件名「〇〇市 道路工事(第2期)」、取引先コード「T001」、取引先名「株式会社サンプル建設」、担当者名「山田太郎」が表示されている状態のスクリーンショット。取引先名・担当者名はルックアップボタンの操作だけで自動転記されている。

あわせて確認したいポイント

対応するプラグイン

無料プラグイン

セルフルックアッププラグイン

同一アプリ内の他レコードをキー一致で検索し、一致したレコードの値を自レコードへ反映する

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