kintoneで全部署に一斉に調査照会を作成する方法(無料)

総務課・企画課のような1つの部署から、社内(庁内)のすべての組織に対して同じ内容の調査・照会を 一斉に依頼したい場面があります。「事務用品の使用状況を教えてください」「予算要望を提出してください」 といった庁内照会が典型例です。この記事では、部署の数だけ手作業でレコードを複製することなく、 無料プラグインで一括作成する方法を、実際の設定画面と作成結果つきで解説します。

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執筆者: 羽鳥達郎(合同会社Pons) / kintoneアプリデザインスペシャリスト・基本情報技術者・cybozuオフィシャルパートナー ※本サイトで配布するプラグインは、サイボウズ株式会社のオフィシャルプロダクトではありません。

こんな方におすすめ

kintone標準機能ではどこまでできるか

kintoneの標準機能には「複製」ボタンがありますが、これは1レコードずつの複製です。組織が 数十あれば、依頼先組織の欄だけを変えながら数十回複製・編集する作業が発生します。組織選択 フィールド自体は標準機能で用意できますが、「選んだ組織の数だけレコードを自動的に増やす」機能は 標準にはありません。JavaScriptカスタマイズを自作すれば実現できますが、組織階層の取得 (/v1/organizations.json等のUser API)や重複除去、実行時の入力ダイアログまで 自前で書くことになり、簡単な作業ではありません。

JavaScript自作・他社プラグインとの比較、なぜGovAppsプラグインか

「組織の数だけレコードを増やす」機能を用意する方法は、大きく4つあります。それぞれの 向き不向きをまとめました。

方法向いている場合注意点
kintone標準機能のみ組織が数件程度で、手作業の複製でも十分な場合組織数が増えるほど手作業のコピー&ペーストが負担になる
JavaScriptを自作する社内に開発者がいて、独自要件が多い場合User APIの実装・保守が必要。担当者の異動時に引き継ぎコストがかかる
有料の他社プラグイン予算があり、手厚いサポートを求める場合月額課金が発生する。ソースコードが非公開で、外部通信の有無を利用者側で確認しにくいことが多い
GovAppsプラグイン(このプラグイン)無料で試したい、社内・庁内でセキュリティを確認してから導入したい場合機能追加の要望はGitHub Issueベース(個別カスタマイズの請負は行っていない)

GovAppsのプラグインはすべて無料・広告なしで、追加課金なしで使い続けられます。 ソースコードはGitHubで全公開しているオープンソースなので、 「本当に外部と通信していないか」「入力値をどう扱っているか」を自治体・企業のセキュリティ担当者 自身の目で確認できます(このプラグインも個別ページにセキュリティレビュー結果を掲載しています)。 無料プラグイン配布サイトの中でも、ここまで確認可能性を重視しているのはGovAppsの特徴です。

レコード一括作成プラグインでの実現方法

レコード一括作成プラグインには、対象者フィールドに 「組織選択」フィールドを指定すると、実行時に組織を複数選択して「1組織=1レコード」で一括作成する 機能があります(ユーザー選択・グループ選択でも同様に使えます)。設定はこの3ステップです。

  1. 組織選択フィールドを1つ用意する
    今回の例では「依頼先組織」というフィールド名(組織選択タイプ)を用意しました。
  2. プラグインの設定画面で、対象者フィールドに指定する
    「対象者フィールド」欄で先ほどのフィールドを選びます。あわせて、実行のたびに入力したい項目 (今回は「調査件名」「回答期限」「調査内容」)をテンプレート対象フィールドとしてチェックします。
  3. 実行可能グループを設定して保存し、アプリを更新する
    保存しただけではプレビュー状態のため、必ず「アプリを更新」まで行います。
レコード一括作成プラグインの設定画面。対象者フィールドに「依頼先組織」(組織選択)を指定し、テンプレート対象フィールドに調査件名・調査内容・回答期限をチェックした状態のスクリーンショット。

実行結果: 組織の数だけレコードが自動作成される

レコード一覧画面の「レコードを一括作成」ボタンを押すと、調査件名・回答期限・調査内容を入力する ダイアログと、対象の組織を選ぶ画面が表示されます。今回はサンプル環境にある3つの組織(営業部・ 営業一課・企画部)をすべて選択して実行しました。内容を確認する最終ダイアログで「作成」を押すと、 組織ごとに1件、同じ内容のレコードが一括で作成されます。

レコード一覧画面。依頼先組織(企画部・営業一課・営業部)ごとに、同じ調査件名・回答期限・調査内容を持つレコードが3件作成されている状態のスクリーンショット。

組織を1つ追加・変更したい場合も、次回実行時にダイアログで選び直すだけです。テンプレートの 内容(調査件名や期限)を都度変えられるので、毎回違う照会内容にも対応できます。

あわせて確認したいポイント

対応するプラグイン

無料プラグイン

レコード一括作成プラグイン

ユーザー・組織・グループへの割り当てや、日付/時刻の繰り返し(定例)日程に応じて複数レコードを一括作成

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